違和感の答え
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このブログは、無念のまま亡くなった姉の病気を未然に防ぐため、過去に戻ることを決意し、いろいろ試して過去に戻るまでの記録です。
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2021年7月9日
お笑い芸人「霜降り明星」がMCを務めるラジオ番組で、粗品さんが熱海の豪雨に関する不適切発言で炎上しています。
自身が別番組で共演する女子アナが「雨女」ということを強調するために熱海の豪雨を引き合いに出したとか。
是非について問われると、まあ間違いなく非であろうと思います。
その後発言撤回と謝罪をされたようですが、多分ご本人はそれほど不謹慎とは思っていないように感じます。
私は粗品さんに対して特に悪い感情は持っていません。
むしろ最近の若い芸人さんの中では能力は高いほうだろうと思っています。
ただ以前から少し気になっていたことがありました。
粗品さんは高校生くらいの頃にお父様をご病気で亡くされているそうで、ちょくちょくその闘病中の出来事や、お亡くなりになったときのこと、没後のことなどを面白おかしくネタにしています。
受け手側は、ご本人の身内のことであり、またネタの内容も父親への愛が感じとれたため素直に笑うことができたように思います。
同じく近しい身内を亡くしたものとしては、少しドライだなと多少違和感を感じたものの、悲しみを乗り越えて笑いに昇華させたのだろうと解釈していました。
今回の不適切発言は、以前に自身のYouTubeチャンネルで同じ発言をし、そこで非難されたにも関わらず同様の発言をラジオでも行ったそうです。
それを聞いて、もしかしたら彼は悲しみを乗り越えたのではなく、人の死に対して少し鈍感というか、感情が乏しいのかなと思ったのです。
仮に彼の身内が熱海の災害に巻き込まれていたとして、誰かにそれをメディアでネタにされても彼自身は何とも思わないのかも知れません。
多分今回の発言への非難についても、昨今の過剰なコンプライアンスの一環だと思っているのではないでしょうか。
そうであれば彼の性質が少数派なだけで一概に悪いというわけではありません。
ただ悪くないからといって、立場上大多数が傷つくことを言うべきではないと思います。
このような人に頭ごなしに「ダメだ」と言っても響かない。
遺族の心理というものはあなたと同じではない、もっとセンシティブなものだと誰かが教えなくてはならない。
感覚ではなく理屈で「人の死をネタで扱うことは非常に危険だ」と理解させないといけない。
今回のことは彼自身の弱点というか危険性について知る機会になったかと思います。
ご自身で理解し、うまく付き合って、今後の活躍にも期待したいと思います。
そしてちょっとドライだな、と感じた私の違和感の答えが見えた気がしました。