クリエイティブの代償
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このブログは、無念のまま亡くなった姉の病気を未然に防ぐため、過去に戻ることを決意し、いろいろ試して過去に戻るまでの記録です。
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2020年11月10日
愛読しているマンガのひとつ「ガラスの仮面」。
アニメ化やドラマ化もされている有名なマンガです。
いつから連載が始まったのか、私が物心ついたときからあったように思うので、相当な長寿マンガだと思います。
私は成人してからまとめて読みました。
この「ガラスの仮面」、いまだに最終回は迎えておらず、連載はしばしば長期休載しています。
よく元気な頃の姉と「最終回を迎えずに作者が寿命を迎えるのではないか」などと冗談で言っていたら、姉が先に亡くなってしまいました。
姉は闘病中にもよくこのマンガを読み返していて、未だに私の枕元に単行本が積み上がっています。
それを眺めていると、ふと今はどうなっているのか気になって調べてみました。
作者の美内すずえ先生は元々じっくり構想を練るタイプで、遅筆だったそうです。
そんな中、他の連載作品を執筆中に何やら神の啓示を受け、以降は精神世界に傾倒し、自らがスピリチュアル団体の主催者となったことで遅筆に拍車がかかったとのことでした。
スピリチュアルに傾倒することへの是非についてはここでは問いませんが、正直一読者としては、そんなことより早く描いて欲しいなあ…と思うのでした。
と、色々な意味で残念に思いつつ関連情報を調べてみると、スピリチュアルや宗教に傾倒する漫画家さんは珍しくないようです。
神を題材にした自らの作品に没入したり、または描いている最中に不思議な体験をするなどして、そっちの世界に引っ張られていくようです。
割と著名な方が多いことから、恐らくは執筆中にスポーツ選手で言う「ZONE」に入るのでしょう。己の想像力が高すぎて飲まれてしまったのではないかと思います。
私も雇われ人とはいえ一応クリエイターの端くれ…そこまで没入できる才能を羨ましくも思います。
それだけ想像力が高ければ、過去に戻ることも屁のカッパでしょうね。
しかしその代償も高くしばしば周囲ともトラブルを起こしており、一概に羨ましいとも言い難いところ。
彼らの「神」は「読者を楽しませたい」という純粋な心は忘れさせてしまうのでしょうか。
美内すずえ先生には、私が死ぬまでに「ガラスの仮面」を完結して欲しいと切に願います。