救急車と昭和男
************
このブログは、無念のまま亡くなった姉の病気を未然に防ぐため、過去に戻ることを決意し、いろいろ試して過去に戻るまでの記録です。
************
2020年9月8日
我が家は家がひしめいている住宅街にあります。世帯が多いので、度々救急車がやってきます。今日もサイレンが鳴っていました。
姉は闘病中に3回救急車で運ばれました。3回目は「もう家には帰って来ないだろう」という絶望感を抱きながら同乗しました。
私はそれ以降救急車の音を聞くと胸が締め付けられるようになりました。
私の父は昔から救急車の音を聞くと野次馬根性で家を飛び出します。
近所の年寄り連中も同じなのか、姉が運ばれたときもわらわらとジジババが集まって来ました。
父は典型的な昭和の男で、現役当時はいわゆる「モーレツ社員」でした。男尊女卑だし、サラリーマン至上主義だし、デリカシーもない昔気質の人間です。
よく女の子は「大人になったらパパと結婚する!」などと言っていますが、私は生まれてこのかた一度たりともそんなことを思ったことはありません。
むしろ絶対に結婚したくないタイプです。
父親としては嫌いなわけではないですし、感謝もしていますが。
姉のことがあっても未だに救急車のサイレンを聞いて飛び出す姿を見るたびに「嫌いやわ~」と呟いてしまいます。
あの時、集まってきた近所の野次馬連中のことを私はよく覚えています。もちろん悪い印象で。
人の一大事に興味本意で救急車を覗き込む父も同じように疎まれているんだろうなあ。
自分が救急車で運ばれるときに初めて気づくんでしょうかね。いや、一生気づかないかな。